2016年3月25日

純金の仏像・仏具で相続税対策？？

昨年、平成27年の相続税増税をきっかけに、
相続税の節税方法に注目が集まりました。

中でも、
「数百万円から1,000万円クラスの純金の仏具が、
飛ぶように売れている」と複数のメディアが報じていました。

純金の仏像や仏鈴を買えば相続税が少なくなる(!?)そうで、

『信じる者は救われる・・・』的な、
危ない匂いがしましたので調べてみました。

確かに、国税庁のホームページに、
仏壇や仏具には相続税はかからないと書いてあります。

しかし、ただし書きが添えられています。

「ただし、骨とう的価値があるなど投資の対象となるものや
商品として所有しているものは相続税がかかります。」とあります。

仮に非課税の財産と認められたとしても、
購入価格と、売却時の買い取り価格の差額に注意が必要です。

某貴金属店のオンラインショップで販売されているお鈴の価格は、
2,442,160円　(2016年3月17日 K18約330グラム)

この日(2016年3月17日)の買い取り価格は、
1,101,870円　です。(1グラム3,339円×330ｇ K18 リサイクル価格)

実に、1,340,290円の開きがあります。
売却時、金の価格が同じだとすると、
この差額(約134万円)はお鈴の加工代と販売手数料などでしょうか。

相続税の最高税率(55％)に達する財産をお持ちの方でも、
現金のまま相続して相続税を納めるのとほぼ変わりません。

本当に良い相続税対策となるのでしょうか。

仏壇をキンキラキンにする前に、
専門家(税理士)のアドバイスを参考にした方が良さそうです。

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